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IPWカフェを開催しました (2021年12月13日)

第5回目となるIPWカフェを12月13日にオンラインで開催しました。

今回のミニレクチャーの講師はSAIPEのリーダー、埼玉県立大学理学療法学科の田口孝行教授。タイトルは「理学療法士とは? ―理学療法士ができること、苦手なこと―」です。


 ミニレクチャーは、「理学療法士と作業療法士のちがい」から始まって、「刺激を加えて適切な動きを引出す(または異常な反応を抑える)」というリハビリの基本的な流れ、さらには、リハビリの3つアプローチの仕方(治療的/代償的/環境改善)などの説明がされました。

その上で「理学療法士の得意なこと」として

   ○“刺激”によって適切な動きを引出すこと

   ○動作分析(患者さんの動作のどこに問題があるのか、どうすれば改善するか)

   ○代償(健常部位の強化・補装具)

   ○環境整備(手すりの取り付けなど)

   ○予後予測(“得意”とはいっても、一目見て「今後どうなるか」を言い当てるの

    はムリ。特に経験の浅い若い人には難しい)

の5つを、さらに「苦手なこと」として

   ○患部のみを見てしまって「ひとりの人間としての患者さん」を見逃しがち

   ○「歩行まで」で終わってしまって、その後の日常生活への意識が薄くなりがち

   ○地域や社会の各種の支援制度についての知識が不足しがち

   ○生活指導に弱い

   ○病院勤務と地域(領域)で活動する理学療法士の双方が、互いに相手のこと

    を知らない

などを指摘されました。


 今回の田口先生のお話しで興味深かったのは「理学療法士の目と手」についてです。レクチャーの最後には田口先生ご本人から「理学療法士は人の動きを見ると筋肉が骨が透けて見えるんです」「理学療法士の手は刺激を与える手ですからキケンですよ。注意してくださいね」なんて冗談も飛び出していました。また、理学療法士が患者さんの動作介助で触れる手には意味がある(補助の手・誘導の手・リスク回避の手)など、門外漢には詳しくは分からないものの、「理学療法士の目と手」の奥深さが垣間見えるような気がしました。加えて、日ごろ大学の先生として学生の指導に当たられていることもあって、「これから社会へ巣立ってゆく理学療法士のタマゴたちへの思い」も強く感じさせるお話しでした。

 ミニレクチャー後のフリートークでは、「理学療法士養成のカリキュラム」や「フレイル / ロコモティブシンドローム / サルコペニアのちがい」などの内容がやり取りされていました。


ミニレクチャーの一コマ「刺激を加えて適切な動きを引出す」


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